














南良和が農民を撮る動機となったのは、村の青年会の集会で、「農家にくる嫁がいない」という仲間たちの悲痛な訴えをきいたときである。(略)彼が自分の目と耳でとらえたものは、アンケートや集会での発言とは異なるものが多すぎた。彼は農民の〈文字〉も〈言葉〉もすべてが“よそゆき”であることがわかった。彼は農民の実体をとらえるには、文字や言葉でなく、写真で世に問い、問題の解決に迫りたいと考えた。(略)南良和が16年間にとらえた“農民像”は、すでに8万7千余枚にのぼっている。(渋谷定輔「言葉をこえた農民の実像」より)
|著者|南良和(写真)
|出版|新泉社
|出版年|1972年
|サイズ|250mm×218mm(函から取り出した本体サイズ)
|状態|外函にはヨゴレ・イタミありますが、本体は細かなスレ、経年による劣化があるものの、古本として状態は概ね良好です。