













“いまの私の場合、一年を通じて山へ出かけ、山で過せる日の実数はせいぜい一、二週間ぐらいのもので、それもかなり奮発してのことである。にもかかわらず、山のことがたえず念頭を離れず、いつもそれを身近に感じながら過せるのは、まつたくもつて書物のお蔭というほかない”
書店員として働きながら、限られた予算と休日を利用して山の本収集と山行に費やした著者の労作。いや、好きが高じて上梓した意欲作といったほうが正しいかもしれない。とにかく、山の本が好きで仕方ないことが端々から伝わってくる。
“山登りほどあらゆるスポーツや趣味のなかで、書物による愉しさの味わえるものはあるまい”
古今東西の山に関する図書や文献の紹介と(江戸から明治期のものが中心)、著者のエッセイで完成した。
|著者|小林義正
|出版|築地書館
|出版年|ともに昭和35年
|サイズ|約215mm×153mm
|状態|全体に細かなキズ・スレ・ヨゴレ・シミなど、経年による劣化があります。大きなダメージはありません。少し背の綴じが弱くなっているように感じます。わずかに書き込みがあります。