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日本人の海外渡航自由化のずっと前に、ヨーロッパの文化や暮らしぶりを手紙というかたちで私たちに教えてくれた『暮しの手帖』の連載企画。著者は、かつて日本に暮らしたデンマーク人のH・K・ニールセン。たとえばイギリスからの手紙はこんなふう。
“表通りを歩きたがらない、といつたボヘミアン気質でもないかぎり、ロンドンはちょつと見ただけでは、検討のつかない都会です”
デンマーク、スウェーデン、オランダ、ノルウェイ、フランス、イギリス、イタリア、スウェーデン、ドイツ、そしてデンマークと、ニールセンが巡った国々の写真も添えられた、当時としては画期的で今となっては貴重な見聞録。
変形縦長の判型で、花森安治がデザイン全般を担当。本としての魅力がみっちり詰まった非常に人気の高い一冊です。
|発行|暮しの手帖社
|出版年|昭和30年2刷
|サイズ|253mm×130mm
|状態|ダストカバーは付いていません。表紙には写真の通りシミや汚れがあります。本文には細かなシミや折れなどのダメージがありますが、問題なく通読できます。湿気の吸排出を繰り返したのでしょう、本全体が少しふっくらとしています。