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辻まことのメルヘンの世界を代表する三つの作品群と少年時代の文章を収めました。まずパリの貧しい人たちをヒューマンなタッチで描いた少年少女向けの物語「橋の下の子どもたち」の挿絵。パステルカラーの口絵2枚、線画約50点。辻まことは少年時代パリで暮したことがありますが、その遠い日の思い出が彼を衝き動かし、この傑作が生まれたようです。焼物の絵付の下絵“Elle chante….”はその頃の辻少年を魅了したに違いないパリの男女の屈託のない姿を描いたもの(9点)。「僕の見た巴里」は15、6歳の頃に書かれた将来を予見させる達者な文草。「すぎゆくアダモ」は創文社から出ていますが、辻まことのメルヘンの終局の昇華ともいえる12枚の絵は、原寸大にして初めてその原画のもつ鮮烈な印象と迫力を余すところなく伝え得たと思います。(本の間から出てきた出版社からのハガキより)
限定300部。
|作者|辻まこと
|発行|白日社
|出版年|昭和59年
|サイズ|約300×212mm
|状態|表紙、裏表紙にシワ、弱い日焼け、小口に細かなヨゴレがありますが、大きなダメージはありません。