






翻訳家でもなく詩人でもないぼくが訳詩をしはじめたのは、原詩の持つ韻を日本語に移す実験をしたいと思い立ったからだということは、前の本にかいたとおりで、その試みは「またまた・マザー・グース」でも続けている。
とは言うものの、英語と日本語では構造が違うので、英詩での韻の踏み方を日本語にそのまま移すのは不可能である。そのため工夫もするし、無理もする。無理と言っても許される範囲の無理だとは思うが、正確な逐語訳を期待されると困ることもある。
例えば「とろとろちゃん」の場合、出てくる時間は原詩では十時である。ぼくは「十時半」としたが、それは二行前の「常習犯」と韻を合わせたからである。(「またまた長めのあとがき」より)
挿絵は、18世紀・19世紀のイギリス、アメリカの木版画をコラージュなどをして用いている。
|著者|和田誠(訳)
|出版|筑摩書房
|出版年|1995年
|サイズ|195mm×128mm
|状態|細かなキズ・スレ・ヨゴレ、経年による劣化があります。古本として状態は概ね良好です。