どうしても到達できない「裁判官」や「城」。ひとがある朝突然「毒虫」に変身したら何が起こるのか。カフカの世界は限りない魅力と謎を湧きたたせる。 本書は著者ブロートの追憶を中心に、カフカの生涯と彼をめぐる人物群を描きつつ、カフカの世界に一つの光を当てようとする。著者はカフカ19歳のとき以来、創作から生活の諸問題にいたるまで、つねにカフカの無二の親友だった。日々カフカと接し、苦悩と喜びを共にした著者でなければ感得できないことがらが叙述のはしはしに現われ、作品を通してだけではわからないカフカの側面が明らかにされる。本書はカフカ理解の上でいつも立ち返らねばならぬ古典であり、恰好の道案内である。（本書より） ｜著者｜マックス・ブロート、辻瑆・林部圭一・坂本明美（訳） ｜出版｜みすず書房 ｜出版年｜1987年第2刷 ｜サイズ｜195mm×135mm ｜状態｜細かなスレ・ヨゴレ、日焼けなど、経年による劣化がありますが、大きなダメージはありません。古本としてお愉しみください。